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2008年10月 9日 (木)

「仏塔の風景―心のふるさとを訪ねて (GAKKEN GRAPHIC BOOKS―美ジュアル日本)」 長谷川 周

[相輪ギャラリー 天空美術館]

2  仏塔の最上層の屋根に屹立する相輪。相輪は仏塔のルーツであるストゥーパ(墳墓)を象徴している重要な部分で、下から「露盤(ろばん)」「伏鉢(ふくばち)」「請花(うけばな)」「九輪(くりん)」「水煙」「竜車」「宝珠(ほうじゅ)」と呼ばれる部分で構成されている。

 同じように見える相輪だが、よく見ると微妙に違っている。特に水煙は意匠が凝らされる部分だ。火炎形が一般的だが、薬師寺東塔の水煙は、空飛ぶ天女(飛天)と雲が象られた優美なもの。水煙の代わりに宝瓶(ほうびょう)と宝蓋(ほうがい)を組み合わせた室生寺の例もある。空を見上げて、それぞれの細工を堪能してほしい。

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[薬師寺]
Photo  天平文化が花開いた日本有数の古寺
 古代建築の最高峰とも称される三重塔
 世界遺産に登録されている薬師寺は、天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒のため、飛鳥の藤原宮(現・橿原市木殿)に伽藍を建て、薬師三尊を祀ったのが始まりといわれる。天武、持統、文武と親子三代の天皇によって完成された、我が国でも屈指の名刹である。その薬師寺の景観を決定しているのが、シンメトリーを描く新旧二塔jなのだ。
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 明治時代に来日したアメリカの東洋美術研究科、アーネスト・フェノロサは、この東塔を見ていたく感動し、「凍れる音楽」と賛辞を残したのは、有名な話だ。

 この塔の特徴は何といっても、三重塔といいながら、各重に裳階(軒下に造られた庇状のもの)を付けて六重塔のように見せている奇抜な設計にある。フェノロサはこの独特の屋根の重なりに音楽的なものを感じたのだろうか。塔のスケールも、一辺の大きさが7m、裳階部分はでは10.5m、高さも34mを越え、三重塔ながら五重塔クラスを誇り、あたりを睥睨するような圧倒的存在感がある。

[教王護国寺]
 世界に誇る観光都市、京都のシンボル
 約55mと日本一の高さを誇る五重塔
 平安京の鎮護のために、延暦15年(796)に羅生門のと東西に造営された大寺院の一つで、弘仁15年(824)、嵯峨天皇より弘法大師に勅賜され、名を教王護国寺と改められた。以後、高野山と並んで真言宗の根本道場として栄え、現在も、4棟の国宝建築、10塔の重文建築、不動明王坐像、毘沙門天立像などの国宝を擁する日本屈指の大寺院である。
 日本における最高最大の木造塔で、その高さは55m。和様復古調の塔は、名工・中井大和の手によるもので、基壇の上に堂々と建っている。初層内部の須弥檀には、東西南北を向いて、脇侍を従えた尊像が4体安置されている。また、扉の内側に護法八祖、連子(れんじ)の内側に真言八祖、四天柱に曼茶羅尊象が描かれるなど、内部の装飾は壮麗。
  
□今日の読書 ★★★★★
Photo_2


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